足首の捻挫は、足を内側にひねって生じることが多いです。足関節の外側の靭帯が傷ついたり切れたりして、外くるぶしの前や下あたりに痛みや腫れを生じます。スポーツ障害でも多くみられる疾患です。
足関節の外側にある外くるぶしの前や下あたりに、痛みと腫れや熱感が生じます。受傷した所を押しても痛みます。安静時でも痛む場合があります。程度により、靭帯が軽く伸びた状態、靭帯の一部が切れた状態、靭帯が完全に切れた状態の3つに分けられます。また、骨折をともなうこともあります。
スポーツの時、歩いていてつまづいた時、階段や段差を踏みはずした時などに足首をひねってしまい、足の靭帯を損傷することがあります。足首には複数の靭帯がありますが、特に「前距腓靭帯」という外くるぶしの前にある靭帯を受傷することが多いです。
基本的には、安静、アイシング、圧迫(装具、弾性包帯、ギプスによる固定)、挙上(足を心臓より高くする)の処置を取ります。また症状に合わせて、消炎鎮痛薬の服用や物理療法も行います。さらに当院では理学療法士による運動器リハビリテーションで、筋力や柔軟性の向上を目的としたストレッチや筋力増強トレーニング、日常生活やスポーツにおける動作指導などを行い、症状の改善と再発予防を図ります。完全に靭帯が切れて足首の不安定さが強い場合には、手術が必要になることがあります。その際は適切な医療機関へご紹介いたします。手術後は当院で運動器リハビリテーションを行うこともできます。
足の裏に広がっている線維組織「足底腱膜」に炎症が生じ、歩いていると足の裏が痛くなってきます。スポーツや立ち仕事などで、足の裏に強い負荷がかかり続けることで炎症が起きます。
足の裏やかかとに痛みを生じます。つま先立ちやかかとを着くと痛むこともあります。歩き始めは痛くても、歩いているうちに痛みが軽くなっていくのが特徴です。押すと痛みがあったり、腫れやしこりを感じる場合もあります。
足底腱膜とは、足の指の付け根からかかとまでに広がる扇状の線維組織です。足底腱膜が繰り返し圧迫されたり引っ張られたりして、傷つき炎症を起こします。スポーツや立ち仕事がおもな原因になりますが、加齢による姿勢の変化のほか、履いている靴や歩いている地面の形状が影響している場合もあります。
炎症が強い場合は、まずは安静が必要です。治療としては、消炎鎮痛薬の服用、注射、物理療法などを行います。また、靴やインソールの見直しが必要になる場合もあります。さらに当院では理学療法士による運動器リハビリテーションで、筋力や柔軟性の向上を目的としたストレッチや筋力増強トレーニング、日常生活やスポーツにおける動作指導などを行い、症状の改善と再発予防を図ります。
足の親指が身体の外側に曲がり、付け根の関節が内側に飛び出し痛みを生じます。靴が足に合っていないことがおもな原因で、特に中高年の女性に多くみられます。
足の親指が身体の外側に向かって「くの字」に曲がり、付け根の部分が飛び出して痛みます。歩いていると飛び出した付け根の部分と靴がこすれて、さらに痛みが強くなります。腫れや赤みのほか、足の裏にタコができる場合もあります。
多くの原因は足に合わない靴であり、特にハイヒールによって外反母趾になる女性が多いです。その他に、扁平足など元々の足の形、肥満、筋力低下なども影響します。
足の親指の変形は自然治癒しません。痛みをともなう場合は、パッドや装具療法、消炎鎮痛薬の服用、物理療法などを行います。また、靴やインソールの見直しが必要になる場合もあります。さらに当院では理学療法士による運動器リハビリテーションで、筋力や柔軟性の向上を目的としたストレッチや筋力増強トレーニング、日常生活における動作や歩き方の指導などを行い、症状の改善と再発予防を図ります。
足の裏が平べったく、土踏まずがなくなった状態です。内側のくるぶしが腫れて痛くなることがあります。
おもに内側のくるぶし周囲の痛みや足の裏の痛み、タコができやすいことなどがあげられます。足がむくんで疲れやすい、歩きにくいといった症状もあります。幼児の頃から扁平足であったり初期の場合には、あまり症状が出ません。また幼児期に扁平足であっても、成長にともないアーチが形成され自然に治ることもあります。
足のアーチを支える足や足の指の筋肉が、運動不足や加齢などによって低下するためと考えられます。肥満や足に合わない靴も影響しています。幼児期は関節の靭帯がゆるいということも影響しますが、変形が強い場合には先天的な病気が原因の可能性もあります。
インソールなどの装具療法のほか、靴や靴下の見直しが必要になる場合があります。痛みがある場合は、消炎鎮痛薬の服用、物理療法などを行います。さらに当院では理学療法士による運動器リハビリテーションで、筋力や柔軟性の向上を目的としたストレッチや筋力増強トレーニング、日常生活における動作や歩き方の指導などを行い、症状の改善を図ります。
血中の尿酸が関節で固まり結晶することで、関節炎を引き起こし激痛が走ります。多くは足の親指の付け根に発症し、ほとんどが男性です。
突然、足の親指の付け根が赤く腫れて痛みます。歩けないくらいの激痛が走ることが多いです。ほかにも、足首・膝・手首に症状が出ることもあります。腎臓の障害・尿路結石・糖尿病・高血圧・高脂血症などの合併症も多くみられます。
暴飲暴食によるプリン体の取り過ぎや、プリン体が分解されてできる尿酸が十分に尿から排出されず、血中の尿酸が増えて発症する場合があります。プリン体とは食物全般に含まれる成分で、ビールなどのアルコール飲料に多く含まれています。肥満や激しい運動のほか、降圧利尿剤が影響することもあります。また、体内で尿酸が過剰に生成されている場合もあります。
食生活の改善など、生活習慣の見直しが必要になります。過度な運動は症状を悪化させるため、適度に行ないます。痛みが強い場合には、消炎鎮痛薬の服用、局所麻酔剤・ステロイドの注射を行います。薬物療法として、原因となる尿酸の生成を抑える薬や尿酸の排出を促す薬を用います。